タイトジャンクション(TJ)は皮膚や腸の上皮細胞同士をきつく接着する構造であり、外界からの有害な物質に対する防御機能を担っているが、同時にバイオ医薬品等の吸収障壁ともなっている。このためバイオ医薬品の投与は注射等の侵襲的な手法に頼らざるを得ない。しかしながら、TJを一時的、かつ可逆的に緩めることが出来れば、貼り薬などの、より簡便で痛みを伴わない投与が可能になると考えられる。そこでTJを一次的・可逆的に緩める薬剤の探索系を二種類構築し、薬剤探索を行った。その結果、一つの探索系では活性物質が得られなかったものの、もう一つの探索系で、目的とする可逆的TJ開口パターンを示す化合物を見出した。
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