DOSY法による多成分共存下での食品成分の “そのまま”分析法の確立を試みた(=1H-qNMR-DOSY法)。分析対象成分はグルコース並びにスクロースとした。また、磁場内で同一の拡散性を与えるcellobiose等を外部基準物質として決定した。最適DOSY測定条件下での0.05-0.3 T/m磁場こう配下においてグルコース及びスクロースのプロトンシグナル比と濃度の間に高い相関関係が認められた。構築したNMR-DOSY法をもとに実試料の測定を行ったところ、食品分析用Fキットで得られた値と良好に一致し、本測定法が前処理を行うことなく簡便かつそのまま食品分析できる方法であることを明らかにした。
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