非モデル植物であるブナ目樹木の機能ゲノミクス研究の基盤整備のため、DNAマイクロアレイ法の汎用性の検討と、ブナ(Fagus crenata)のドラフトゲノム構築を行った。ブナのDNAマイクロアレイ法は、ブナの地理的な遺伝変異に関わらず汎用性を持ってゲノム網羅的発現遺伝子解析を行える手法であることが確認された。構築したブナのドラフトゲノムは442Mb(カバー率が約80%)で、推定された遺伝子の数は48,618個であった。このブナのドラフトゲノムはブナ目で最初のドラフトゲノム情報であり、今後のブナ目樹木の機能ゲノミクス研究に役立つ基盤情報であると考えられた。
|