岩手宮城内陸地震前後に複数回計測された航空レーザー測量データを比較し、斜面に変形が認められる箇所を抽出し、現地で確認した。亀裂等の斜面の変形が認められた斜面では土質調査を行った。亀裂が発生した斜面では簡易貫入試験および土質断面調査から、N値が20以下の風化した層が厚く存在するとともにN値が10以下の脆弱な層も形成されていることが確認された。調査地では地震後の降雨により新たな崩壊が発生しているが、AMeDAS雨量データから土壌雨量指数と確率降雨を算出すると、地震発生以降の雨量では崩壊が発生する可能性は低いという結果となり、地震によって崩壊が相対的に発生しやすくなっていること明らかとなった。
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