本研究は2011年の東北大大震災により多大な被害を受けた気仙沼遠洋漁業組合所属のマグロ近海延縄(きんかいはえなわ)漁船団を研究対象とし、震災からの再建にむけた漁業行動・市場・経営分析研究の社会実装を目指した。特に震災復興による共同操業化によるリスクに強い気仙沼延縄漁業への再建にむけて、競争的個別操業から共同操業化へと向かう実際のプロセスに参加し、操業データ、市場データを分析し、より効率的で、資源変動や水揚げ価格変動、燃油価格変動などのリスクに強い共同操業形態、そして地域への経済効果を提示し、地域参画型研究を通じて漁業組合とともに探索的にその結果を実際の漁業へ反映させることを目指した。
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