海は一つの水塊からなる連続した液体である。そこには大洋スケールでの循環やそれに乗った生物の分布がある一方で、ミリメートルあるいはそれ以下のスケールで様々な物理的挙動を示すとともに、それに伴って微生物群集も変動していると考えられる。本研究では東京湾口での現場観測を行ってこうした微小なスケールでの物理的な特性を把握するとともに、細菌群集の群集構造がどのように変動するかを調べた。その結果、乱流の存在と従来の方法では捉えられなかったマイクロメータスケールの微細粒子群の存在を明らかにするとともに、ニスキン採水器で得られた微生物群集構造に数十cmスケールでの変動があることを明らかにした。
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