混合水域におけるマイワシ・カタクチイワシ仔稚魚の食性の経年変化を明らかにするため、アーカイブ標本を用いて1970年以降のイワシ類仔稚魚の消化管内容物および窒素安定同位体比の分析を行った。その結果マイワシ加入量が激減した1990年前後を境にイワシ類仔稚魚の食性が変化していたことが明らかになった。また、イワシ類仔稚魚の窒素安定同位体比は消化管内容物のような顕著な変化はなかったが経年的な減少傾向を示した。以上より、イワシ類資源の加入量決定の場とされている混合水域においてイワシ類仔稚魚の食性が経年的に変化していることが初めて明らかになった。
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