研究課題/領域番号 |
24658194
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
西川 芳昭 龍谷大学, 経済学部, 教授 (80290641)
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研究分担者 |
久野 秀二 京都大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (10271628)
冨吉 満之 金沢大学, 人間科学系, 研究員 (20506703)
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キーワード | 植物遺伝資源 / 生物多様性 / 食料主権 / 種子システム / 環境 / 環境政策 |
研究概要 |
初年度の調査において、在来品種の保全関連組織(特にネットワーク組織)のなかで会員組織である韓国在来種研究会の会員に対して、会員が関わっている種子保全関係活動に関してのアンケート調査を実施し、結果をまとめた。 12月には、日本国内の農家や実践者を交えて、食料主権の概念と日本国内(事例として大和野菜)における伝統品種の保全意識に関して、ワークショップを実施した。 これらの成果は、6月の国際コモンズ学会、10月の地域農林経済学会で口頭報告するとともに、9月にオマーンのマスカットで開催されたITPGRFA第5回締約国会議のサイドイベントで協力機関であるノルウエーナンセン研究所のAndersenのコーディネートの下で行われた農民の権利に関する研究発表会で東アジア事例として日本からの事例報告を行った。さらに、1月出版の「新生アフリカの内発的発展」に種子システムのステークホルダー分析の視点に関して寄稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
詳細なアンケート調査の対象として適当な団体との調整が遅れ、十分なサンプル数を確保する方法を検討中のため追加アンケート実施が若干遅れているため。
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今後の研究の推進方策 |
種子保全の実践者で韓国と交流のある日本人および韓国から日本への留学生で韓国の種子システム研究を行っている留学生等と連携し、韓国における自家採種を含むインフォーマルなシステムを明らかにする調査を継続する。関連して、東アジアとしての共通点をあきらかにするため、日本・台湾の関連調査も可能な範囲で実施する。
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次年度の研究費の使用計画 |
韓国におけるアンケート調査対象の団体決定と調査承諾の取得に時間がかかり、作年度内に実施できなかった。また、市民および農家を含めたワークショップの調整・準備に手間取ったため、東アジア全体の概念整理をする調査が遅れた。 第一四半期に台湾での聞き取りを行い、今後の韓国及び日本における調査方向を修正し、第二四半期以降韓国における実地調査を中心に研究計画を進める。
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