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2013 年度 実施状況報告書

土壌中の自然電位を最大にするための条件の探索と土壌電池への展開

研究課題

研究課題/領域番号 24658203
研究機関岡山大学

研究代表者

諸泉 利嗣  岡山大学, その他の研究科, 教授 (60230174)

キーワード自然電位 / 流動電位 / 土壌電池 / 圧力差 / 溶液濃度 / 黒ボク土
研究概要

本研究は,様々な条件下における土壌中の自然電位を測定することにより,最大電位を発生させる条件を明らかにし,農地における自然電位をエネルギー利用するための土壌電池の実用化を目的としている。
平成25年度は,水分フラックスが土壌中の自然電位の発生に与える影響をカラム実験によって調べ,最大の自然電位を発生させる条件を実験的に明らかにした。具体的には,下記に示す項目を検討した.
1.H25年度に引き続き豊浦砂と純水を用いた飽和浸透実験による流動電位発生条件の検討
2.豊浦砂とは異なる土性の流動電位を調べるために,大山黒ボク土の採土を行った.
その結果,1に関しては,上下流端の圧力差が大きくなるにつれて流動電位は大きくなり,比例関係が認められた.また,カラム長が長く,上下流の電極間隔が短い方が,同じ圧力差であっても流動電位は大きくなった.2に関しては,採土した大山黒ボク土の土粒子密度,粒度試験を行った.大山黒ボク土による流動電位発生実験を行ったところ実験装置に不具合が発生したため,実験装置を改良した後,予定の実験を行うこととした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成25年度に,水田及び畑地土壌における最大自然電位の発生条件を実験的に明らかにし,その結果を基に米国地球物理学会において発表する予定であったが,水田及び畑地土壌に対する実験装置の不具合が発生したことと,粒子表面の活性の違いを明確にする必要が生じたことにより,計画を変更して実験装置の改良と土粒子ではなくガラスビーズでの実験を追加して行うこととしたため.

今後の研究の推進方策

1.実験装置を小型化し取扱を簡便にすると同時に,実験装置をの具合を改良する.小型化することにより実験の準備時間が短縮でき,実感回数を増やすことができる.これにより,遅れを取り戻ることができると考える.
2.使用電極の検討:カーボン電極など分極性電極を用いた場合の影響,3)限界圧力差の検討.
3.自然電位の一つである酸化還元電位についても測定を開始する予定である.
4.土壌電池へ展開する際の課題と可能性について検討する.

次年度の研究費の使用計画

平成25年度に,水田及び畑地土壌における最大自然電位の発生条件を実験的に明らかにし,その結果を基に米国地球物理学会において発表する予定であったが,水田及び畑地土壌に対する実験装置の不具合が発生したことと,粒子表面の活性の違いを明確にする必要が生じたことにより,計画を変更して実験装置の改良と土粒子ではなくガラスビーズでの実験を追加して行うこととしたため,未使用額が生じた.
このため,水田及び畑地土壌における最大自然電位発生条件の実験的検討と米国地球物理学会での発表を次年度に行うこととし,未使用額はその経費に充てることとしたい.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 時系列重回帰モデルによる土壌水分量の推定2014

    • 著者名/発表者名
      諸泉利嗣,久保田周作
    • 雑誌名

      農業農村工学会論文集

      巻: 289 ページ: 47-52

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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