研究課題/領域番号 |
24658204
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
西村 伸一 岡山大学, 大学院環境生命科学研究科, 教授 (30198501)
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研究分担者 |
藤澤 和謙 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (30510218)
村上 賢治 石川県立大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40200266)
珠玖 隆行 岡山大学, 大学院環境生命科学研究科, 助教 (70625053)
後藤 丹十郎 岡山大学, 大学院環境生命科学研究科, 教授 (40195938)
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キーワード | 底質 / 乾燥 / 脱水 / 脱水ケーキ / 泥土 / 植栽土壌 / コマツナ / フィルタープレス |
研究概要 |
ため池や湖沼には,多量に底泥が堆積しており,浚渫する場合,浚渫土の処理が最大の課題である。本研究では,改良型のフィルタープレスを基にした効率的な脱水・乾燥を行うシステムを用い,その処理土を用いて新たな土質・土壌材料を産出することを目的とする, 第一に,改良型フィルタープレス機の完成を目指した。本試験機は,従来の浸透圧密を基本としたフィルタープレス機に,吸引と透気の機構を加えたものである。昨年度から,試験機の改良を重ね,圧密→透気という過程により,脱水の効率を上げることができるということが明らかとなった. 脱水ケーキの再利用を目指して,基本的な化学試験,物理試験を行った。EC, pH等の化学試験,さらに,全リン,全窒素量同定を行った。申請者らの研究により,乾燥化により泥土がそのコンシステンシーを変化させ,砂に近い物性を示すことが明らかである。本研究では,乾燥泥土のバッチ試験を行い,溶出液のイオン分析を行うとともに,リン,窒素の溶出特性を明らかにした.特に,底泥の肥料成分を同定した.特に,乾燥履歴の有無が溶出特性に与える影響を明らかにした。乾燥温度としては,100℃および200℃を設定した. また,脱水・乾燥した底泥を植栽土壌として再利用することを目指した栽培実験を行った。客土としての土壌改良を検討し,適切な作物や栽培条件について検討している。コマツナを栽培作物として選択し,最適な施肥や混合する土について検討した.その結果,200℃で乾燥した泥土を用いた場合は,生育が抑制されるが,葉の光沢が良いことが明らかとなった
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね計画が達成されいるため
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今後の研究の推進方策 |
泥土からの溶出物質をICP発光分析を用いて,微量な元素まで同定する.最終的には,植栽土壌としての最適な利用法を確定する.研究成果の最終的な取り纏めを行う.
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次年度の研究費の使用計画 |
若干の端数額を残したが,予算の執行計画には影響がなく,問題は無い.今年度,物品費の一部として使用する. 物品費,旅費,人件費・謝金,英文校閲費として,適正に使用する予定である.
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