原発事故後に放牧していた東北大学の黒毛和種(B)及び日本短角種(N)の血中Cs(Bq/kg)濃度は、それぞれ121.86並びに143.14であった。品種と齢の効果は有意であり、BよりもNで、2歳以上よりも当歳牛で、有意に高かった。清浄飼料を給与していた原発警戒区域内牛の血中Cs濃度は18.1で、汚染飼料の給与後に68.8となったが、健康であった。肝臓には、銀やテルルの沈着が見られた。放牧地の空間線量率は、8ヵ月間で1.95μSv/hから80%(自然減衰より5%多い)減衰した。局所的には、総Cs量は11ヵ月間で斜面上部で当初の38%減少し、斜面下部で27%増加した。
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