骨格筋(食肉)の筋線維タイプ制御機構の解明は、食肉生産や医療・スポーツ科学分野への貢献が期待される。本研究では筋線維タイプの詳細な解析を目的として、ラット単離筋線維の長期培養系の確立および特性を調べた。まずラットより単離した筋線維の生存率を7日間90%以上維持できる培養方法の確立に成功した。単離筋線維の培養に伴い、速筋タイプのミオシン重鎖が著しく低下しており、この変化は恐らく筋萎縮様の状態を反映していると推測した。次に筋萎縮マーカー分子atrogin-1のタンパク質レベルを調べた結果、経時的に増加していたことから、本培養系は筋萎縮モデルとして適用できる可能性を見出した。
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