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2013 年度 実施状況報告書

ニワトリ生殖系列幹細胞で発現する遺伝子のエピジェネティック解析

研究課題

研究課題/領域番号 24658246
研究機関九州大学

研究代表者

服部 真彰  九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60175536)

キーワード生殖系列幹細胞 / 生殖細胞特異的遺伝子 / 転写開始点上流域のメチル化 / Nanog遺伝子 / アルブミン遺伝子
研究概要

本研究では,ニワトリの配偶子形成と生殖系列幹細胞に特異的な遺伝子の転写開始点上流域のDNAメチル化の関係を解明することを目的としている。昨年度実施した生殖細胞特異的に発現する3遺伝子の転写開始点上流域のメチル化状態の調査では、肝臓の比べると精子では圧倒的に低メチル化状態であった。このことは肝臓でこれらの遺伝子の発現が抑制されていることを裏付けるものである。生殖細胞特異的に発現する3遺伝子は生殖細胞の増殖と生存に深く関係していることから、本年度は確認のために、未分化細胞で発現するNanog遺伝子と肝臓で発現するアルブミン遺伝子(Alb)について、転写開始点上流域のメチル化状態を調査した。その結果、肝臓で発現しないNanogのメチル化状態は高く、肝臓で発現するAlbは低いという結果が得られた。肝臓でのこれらの遺伝子の発現は転写開始点上流域のメチル化から説明が付けられる。しかし、精子ではNanogのメチル化状態は低く、Albは高いメチル化状態を示した。生殖細胞特異的に発現する3遺伝子と未分化細胞マーカーの遺伝子は、始原生殖細胞から精子まで転写開始点上流域のメチル化は殆ど起こらない。一方、生殖細胞にとって重要な遺伝子ではないAlbはメチル化されている。Nanogについては受精後の初期胚で高度に活性化されるべき遺伝子であることから、受精後の雄性前核期後に起きるクロマチンの再構築と胚性遺伝子活性化とを考えると、Nanogの遺伝子発現の準備が出来上がっていることを示唆するものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

生殖細胞特異的に発現する3遺伝子に加えて、未分化細胞で発現する遺伝子Nanogおよび肝臓で発現して生殖細胞では発現しない遺伝子アルブミンについてのメチル化の新たな情報が得られたこと。

今後の研究の推進方策

残された問題点は、生殖細胞では通常発現しないアルブミン遺伝子が高度にメチル化されていることは、精子においてメチル化酵素は発現と機能に関することである。最終年度は、メチル化酵素の発現を解析する必要がある。

次年度の研究費の使用計画

日本に在庫がなく海外から物品を取り寄せのため日数がかかり、年度をまたぐ形となったため。
物品が届き次第、支払伝票を提出する予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ニワトリ生殖細胞におけるメチル化と遺伝子発現との関連性2013

    • 著者名/発表者名
      木藤学志,田中宏明,宗知紀,山内伸彦,服部眞彰
    • 学会等名
      日本繁殖生物学会
    • 発表場所
      東京農工大学(府中)
    • 年月日
      20130911-20130914

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公開日: 2015-05-28  

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