動物が多くの子孫を残すために獲得した種卵の保存機構(貯卵)は、よく分かっていない生命現象でその詳細な分子メカニズムは不明である。本研究では、ニワトリ種卵の貯卵機構に着目しステージ35までのニワトリ種卵における胚発生の停止と再開は、種卵を低温保存することにより人工的にコントロール可能で有ることを示した。さらに、網羅的な遺伝子発現解析によりニワトリ種卵の胚発生の停止と再開時に関与すると推察される148個の遺伝子の抽出を行った。このうち細胞周期に関与する遺伝子について検討し、1遺伝子が種卵の胚発生の停止と再開に関与している可能性を明らかにした。
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