研究課題/領域番号 |
24658280
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
伊月 亜有子 奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 准教授 (40332051)
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研究分担者 |
油谷 幸代 独立行政法人産業技術総合研究所, 生命情報工学研究センター, 研究員 (10361627)
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キーワード | 土壌酵素活性化解析 |
研究概要 |
本研究では、特定悪臭物質を中心とした有害有機物質について、分解能を有すると期待される微生物産生の酵素群十数種類の活性化の有無を測定し、各有害有機物質の分解に有用な酵素群の同定を行った。具体的には、有害有機物質をその有機化学的構造特性から、有機溶媒系、硫黄系、アルデヒド系、アミン系、低級脂肪酸系悪臭物質と大きく5種類に分別し、特に土壌環境汚染に関係があると考えられる物質を選定した。また、微生物産生の酵素群の中で、環境浄化に関与すると推定される酵素群の選定を行った。さらに、選定された各有害有機物質が汚染土壌環境において存在する濃度を測定し、土壌培養条件の検討を行い、添加する有害有機物質量を0-2%、培養温度を30℃、培養期間を0-21日とした。土壌酵素活性化測定条件(緩衝液のpH、基質濃度、反応時間、温度、静菌剤等)は規定の条件とした。次に、有害有機物質に分解能を示す酵素群の活性化測定を行った。有害有機物質を含む未分解土壌に、種菌として有害有機物質を分解したと思われる土壌(分解土壌)を添加し、上記の条件で培養した。その後、各酵素群についての活性化測定を行った。研究分担者は、様々な条件下で測定された複数の酵素活性化データを統合して扱うことができるように、データの標準化を行った。開発した手法を、測定された微生物産生酵素群の活性化データへ適用し、測定された酵素間の相互作用を推定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度に検討した実験条件および解析条件を元に、土壌酵素活性の測定およびデータ解析を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者は、PCR-DGGE法を用い、土壌環境中に存在する微生物群集の解析を行う。土壌環境中では多数の微生物群が存在し、培養による単離同定が困難であることから、環境中に存在する微生物を群集として全体像を把握し、優占微生物種の比較、時系列による微生物群集の変化等を明らかにする。 研究分担者は、推定された酵素間の相互作用から、有害物質の有機化学的性質別に分解能を示す酵素群の関連性を抽出し、有害物質の性質別に機能する酵素間相互作用部分を特定する。
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