本研究では金属に強固に結合するハロゲンに代わる嵩高いアニオン性リン配位子ホスフィド化合物を開発する。当初種々検討したが目的のホスフィド化合物は得られなかった。文献の条件を追試し、実際に得られるものはホスフィドではなく、トリルチオオキシジフェニルホスフィンオキシドであることを突き止めた。この実験結果をもとにフェニルホスフィンとトシルクロライドの反応を再検討し、酸化還元生成物フェニルホスホン酸チオエステル誘導体を得た。本研究によりこれまで知られていない全く新規の反応を見つけた。アシル化剤としてカルボン酸誘導体を用い場合目的のホスフィドが得られることを見出した。
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