キノン/ヒドロキノン類は自然界に広く存在する化学種であり、生体内では電子伝達系において生命活動の維持に重要な役割を担っている。キノンおよびヒドロキノンは、それぞれ水素結合受容体および水素結合供与体として働きうるため、その水素結合様式の違いを利用して酸化還元刺激に応答して単結合の回転異性を制御しうる分子およびその集合体の開発を試みた。 合成品についてスペクトル解析した結果、モノマーでは予想通りキノン体とヒドロキノン体では単結合に関するトランス・シスの幾何異性が逆転していることが明らかになった。また、酸化還元で総合変換することも明らかになった。分子集合体の創製は研究中である。
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