多数のN-メチルアミド結合を有するペプチド性天然物の効率的な合成法の確立を目指して検討を行った。まず、細胞増殖抑制活性を有するcoibamide Aの固相合成を試み、主鎖骨格を構築するための条件を最適化した。環化反応を経て得られた生成物は天然物の提唱構造のエピ体であったが、天然物よりもやや弱い細胞増殖抑制活性を維持していた。また、IB-01212の全メチル化反応を経た合成プロセスを確立し、複数の誘導体による構造活性相関からペプチド主鎖のコンフォメーションが生物活性に寄与していることを明らかにした。
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