研究課題
インフルエンザウイルス感染において、気道における抗インフルエンザウイルスIgA抗体の産生の制御に樹状細胞表面に発現し、糖鎖を認識するMGL2がいかに関与するかその機構を明らかにする事が本研究の目的である。本年度は、MGL2-KO及びMGL2-KOマウスにおいてインフルエンザウイルス(PR8株)において、感染3日後のサイトカイン応答について、NALT、Nasal Passage (Mucosa)、Spleenに関してMGL2-KOマウスと野生型マウスとの違いを検討した。その結果、 TNF-alpha、TGF-beta、 BAFFのmRNAレベルに差異が見られなかった。一方、MGL2-KOマウスにおいてin vivoで、抗体産生の調節おけるMGL2の役割をin vivoで検証した。その結果、MGL2を発現する皮膚樹状細胞亜集団は独自の遺伝子発現プロファイルを持つ集団であり、Th2応答にかかわっていることが証明出来た。
3: やや遅れている
当初の予定ではIgA産生誘導にMGL2が必須であることをMgl2-KOマウスを用いた実験から証明し、鼻腔粘膜及び鼻腔リンパ組織から得られるMGL2発現細胞の特徴を解析する予定であった。しかし、これらの可能性を追究する実験は、再現性に問題があったため、結論を得るのに予定していた以上の時間を要し、最終的には結論が得られなかったため、実験計画に遅延が生じた。そのため、研究の一部を次年度に行うこととした。
皮膚所属リンパ節由来のMgl2陽性細胞がT細胞応答を制御する移入実験系を確立したので、この系を用いてMgl2陽性細胞がどのようにIgA産生に関与するかを明らかにする予定である。また、感染に伴う免疫応答ではなく、ワクチン接種による免疫応答におけるMGL2の関与を追究する予定である。
平成25年度には、当初の予定ではIgA産生誘導にMGL2が必須であることをMgl2-KOマウスを用いた実験から証明し、鼻腔粘膜及び鼻腔リンパ組織から得られるMGL2発現細胞の特徴を解析する予定であった。しかし、これらの可能性を追究する実験は、再現性に問題があったため、結論を得るのに予定していた以上の時間を要し、最終的には結論が得られなかったため、実験計画に遅延が生じた。皮膚所属リンパ節由来のMgl2陽性細胞がT細胞応答を制御する移入実験系を確立したので、この系を用いてMgl2陽性細胞がどのようにIgA産生に関与するかを明らかにする予定である。
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