研究課題
インフルエンザウイルス感染において、気道における効インフルエンザウイルスIgA抗体の産生の制御に、樹状細胞表面に発現し、糖鎖を認識するMGL1またはMGL2が如何に関与するかその機構を明らかにすることが本研究の目的である。野生型C57BL/6マウス、BALB/Cマウス、それらを背景とするMgl1-KOマウス、Mgl2-KOマウスを材料に、気道周辺組織の樹状細胞亜集団のうちMGL1/2発現細胞の数と分布を比較すること、インフルエンザウイルス(PR8)感染時においてIgA産生応答やサイトカイン応答の違いを検討すること、インフルエンザウイルス感染による組織病変の差異があるかを明らかにすることを目指した。皮膚及び皮膚所属リンパ節におけるMGL2発現樹状細胞亜集団が免疫応答をTh2側に偏らせるユニークな性質を持つことを明らかになったが、気道周辺のMGL1/2発現細胞については、得られる細胞の数に限りがあり、特性解析が出来なかった。また、Mgl1-KOマウス及びMgl2-KOマウスにおいて、インフルエンザウイルスの感染性及びこれに対するIgA応答性に差異を見出せなかった。一方、アレルギー性気道炎症モデルにおいては、Mgl2-KOにおいて応答性が亢進し、IgE産生が増加していた。これらの結果から、気道における免疫応答において、IgE産生を伴うアレルギー性応答にはMGL2は抑制的に関与するが、インフルエンザウイルスに対する感染防御とIgA産生の制御にはMGL1、MGL2ともに関与していないことが強く示唆された。
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