本研究において、近赤外光領域の蛍光色素であるSi-rhodamine (SiR)類を基礎骨格として、無蛍光性のQSY類と同様に、キサンテン環3,6位のN原子に芳香環を結合させることで無蛍光性にすることを行った。SiNQ類をデザイン・合成した結果、蛍光量子収率は溶媒のpHや極性に依存せず0.001以下であった。特にN原子がインドリン構造を形成しているSiNQ780は650ー900 nmと広範囲に吸収波長を有していた。SiNQ780を用いて近赤外MMP活性検出蛍光プローブを開発し、皮下腫瘍モデルマウスにおいて腫瘍部位を蛍光にて検出することに成功した。
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