研究課題/領域番号 |
24659057
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
平野 和也 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (80251221)
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キーワード | ヌクレオリン / ツーハイブリッドシステム / ヌクレオリン結合分子 |
研究概要 |
1、yeast two-hybrid法によるnucleolin結合分子の探索 yeast two-hybrid法を用いて、nucleolin結合タンパク質の探索を行った。探索プローブ(bait)として、1)full length nucleolin (full length NUC;1-710AA)、2)nucleolinのRNA binding domain (RBD)1-4領域 (NUC R1-4;308-647AA)、の2種類のnucleolin cDNAをbaitベクターに組み込み、GAL4 DNA-BD-nucleolin融合タンパク質(bait タンパク質)として発現させた。スクリーニング対象には、human brain cDNAライブラリーを用い、2種のnucleolinタンパク質に結合するタンパク質の探索を行った。その結果、1)full length NUC 結合候補分子として、8種の分子を見出した。また、2)NUC R1-4結合候補分子としての3種の分子を見出した。 2、nucleolin結合候補分子のSPR法による解析 これまでの研究でnucleolin Glycine-arginine rich domain(GAR)領域への結合性が認められたHABP4 、NUDT5(nudix-type motif 5)及び結合性が高いと考えられるHMGB1(high mobility group boxprotein1)について、cell-free系結合実験であるSPR法を用いて、recombinant nucleolin(rNUC284(284-710AA))に対する直接的な結合性を調べた。その結果、HABP4、NUDT5、HMGB1は、結合性に程度の差はあるものの、いずれもrNUC284に対して結合性を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1)当初の予定通り、ツーハイブリッドシステムにより、予想を上回る数の候補分子が見いだされた。その点は大きな成果である。それらの個々の候補分子について、SPR法などによる解析を行うことに時間を使ったため、次のステップに進む段階に至っていない。 2)私(研究代表者)が、平成25年度中に、東京薬科大学から高崎健康福祉大学に異動することになったため、研究室の整理、引っ越し、立ち上げなどで、本課題の進行を、一時中断せざるを得ない時期があった。平成26年度4月から現在までは新しい研究環境の構築を行っているところである。
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今後の研究の推進方策 |
新しい研究環境の構築ができ次第、引き続き、課題の研究を推進する予定である。 研究代表者の移動と新研究室の立ち上げに伴い、予定より遅れてしまっている点は、ご配慮いただけたらとお願い申し上げます。
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次年度の研究費の使用計画 |
1)研究代表者、所属機関が変わることとなったため、研究室の移動にともない、計画全体を遅らせざるを得なかった。また、2)新しく移動した先では、より多くの物品の購入が予想されたため、次年度にできるだけ本助成金を残した方が適切であると判断した。 新しい所属機関で、研究環境のセットアップや、その後の研究遂行に使用する予定である。
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