細胞増殖作用を持たない変異型FGF19-7を作製した。FGF19-7はHepG2細胞でのCYP7A1 mRNAの発現をFGF19に比べて僅かしか減少させなかった。FGF19-7はマウスに投与してもFGF19で観察される肝臓の細胞増殖の亢進を示さなかった。メチオニン・コリン欠乏食を6週間マウスに摂取させ脂肪性肝炎を誘発させた。この時FGF19あるいはFGF19-7を40 nmol/kgで4日間投与すると血清中のALT活性、肝内のトリグリセリド、遊離脂肪酸が両者で同程度、有意に減少した。この結果より細胞増殖作用を有しないFGF19-7でも脂肪性肝炎をFGF19と同程度に予防することが示唆された。
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