ジぺプチダーゼ (DPEP1)は大腸癌のマーカーとして知られている。その癌病態における機能や意義を探る目的で、DPEP1を高発現する胃癌/大腸癌由来HCC56細胞株を見出した。次にHCC56細胞を用いて局在解析を進めたところ、DPEP1がGPI-アンカー型タンパク質特有の膜ドメインと微絨毛基部に局在すること明らかにした。さらにRNAiによる発現低下実験を行った所、DPEP1は細胞増殖には関与せず、酸化ストレス耐性機構に寄与することを見出した。本研究により、大腸癌の治療標的としてDPEP1が関与する新たな機構を提唱することができた。
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