研究課題/領域番号 |
24659091
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
舟橋 久幸 昭和大学, 医学部, 准教授 (20317514)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 神経標識 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、2つある。1つは、隠れ糖尿病の発症メカニズムを探ることである。隠れ糖尿病では、空腹時の血糖値は正常だが、食直後、インスリン分泌が間に合わないために一時的にせよ血糖が著しく上昇してしまう病態を呈する。インスリン分泌は、主に、延髄に細胞体をもつ迷走神経の指令によって調節されているが、その神経がどのような経路を通して膵臓のβ細胞に指令を与えているのかは、上記の迷走神経終末の存在部位がよく分かっていないため不明であり、その結果として、隠れ糖尿病の発症メカニズムも分かっていないと言っても過言ではない。本研究の2つ目の目的は、その迷走神経終末を同定することである。従来は、順行性トレーサーを注入、いくつかの生存期間を適当に設定せざるをえず、しかも、マウスを犠牲にし、化学固定をおこなった上で組織化学的にトレーサーの存在部位を同定するしかなかった。しかし、最近、マウスを生きたまま、順行性トレーサーの存在部位を可視化することのできる画期的な方法が開発されていることを見出し、本研究に導入可能か否かをより具体的に検討するに至った。その結果、順行性トレーサーを注入する前に、高輝度のプローブをトレーサーにうまく結合することができれば(両者を化学的に結合させることの可能なキットも開発されている)、上記の方法を併せ用い、非常に効率的にトレーサーの存在部位を同定することが可能であることが分かってきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究を効率的に進めるための新しい方法を、より具体的に検討していたたため、遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
順行性トレーサーと高輝度プローブとの結合を成功させ、さらに、そのトレーサーを用いて、迷走神経終末の存在部位を肉眼的に可視化し、そこではじめて化学固定を行い、トレーサの存在部位における形態を電子顕微鏡レベルまで明らかにしたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
トレーサーの存在部位を同定するにあたり、従来はマウスを解剖して同定しなければならなかったが、新型の機器(IVIS)が開発されたことにより、マウスを生きたまま同定することができるようになり、研究を効率的に進められるようになった。そのため、研究計画を変更してトレーサーの存在部位の同定を行うことにしたため、未使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
上記の新型機器を用いる方法では、順行性トレーサーと高輝度プローブとの結合が必要不可欠である。したがって、まず、高輝度プローブの結合キットの購入代金にあてる予定である。
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