研究課題
皮下組織のリンパ管をLyve-1の免疫染色で染めることに成功した。あわせて、podoplanin抗体で、染色も可能になった。8週令の雄性野生型C57/Bl6マウスを8%のナトリウムを含む食餌で飼育すると、普通食飼育の野生型C57/Bl6マウスに比べ、尿量が6-7倍に有意に増加した。この際の皮下組織のリンパ管をLyve-1の免疫染色で染色し、脈管密度を測定評価すると、通食飼育の野生型C57/Bl6マウスに比べ有意にリンパ管密度が高くなる現象は見られなかった。あわせて、real time PCRでLyve-1、VEGF3型受容体の発現量を皮下組織で検討しても、特段、8%ナトリウム食餌マウスで、これらの因子の発現量が増大することは見られなかった。リンパ管新生増強因子であるVEGF-Cの発現も、8%ナトリウム食餌マウスで増大することは見られなかった。ドイツの研究グループのNature Medicine発表の成績を再現することは難しく、同報告の信憑性が疑われる。今後、食塩負荷が強力なDOCA-saltマウスを作成し、同様の検討を進める予定にしている。
3: やや遅れている
ドイツの研究グループのNature Medicine発表の成績を再現することは難しく、同報告の信憑性が疑われる。これが研究を進める最大のネガティブな要因になっている。全身血圧をtail cuff法で経時的に測定、必要に応じ無麻酔無拘束で血圧を測定する。テレメトリーによる血圧測定も、遺伝子高次機能解析センター内で行える環境にあるので、予算的に余裕があればリンパ管新生を介した降圧効果を調べる。血圧との関連を調べることを開始したいが、コアとなるデーターの信頼性が問題となっており、今後、慎重な対応が必要になってくる。
再現性の確認を急ぐとともに、ナトリウム過剰摂取によるモデルではpositiveな結果がでないため、アンギオテンシン持続投与による高血圧モデルでも検討を開始したい。
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