研究課題/領域番号 |
24659130
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
北川 雅敏 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ノンコーディングRNA / 癌抑制遺伝子 / INK4 locus / 癌 / エピジェネティクス |
研究概要 |
近年、細胞は多様な長鎖非コードRNA(long noncoding RNA; lncRNA)を発現していることが判明した。lncRNAの種類、機能については未知の部分が多いが、エピジェネティックな遺伝子発現制御に重要な事がわかってきた(神武・北川 実験医学 2011、細胞工学 2011)。我々はアポトーシスを抑制するlncRNA PANDAの発見に関与した。一方でCDKインヒビターp15/16遺伝子のポリコーム(PRC)を介したエピジェネティックな発現調節機構を明らかにし、p15/16の転写を抑制して細胞増殖を正に制御するlncRNA ANRILを発見した。本研究においてANRILは PRC2と結合し、p15/16の転写制御領域にPRC2をリクルートしてヒストンH3K27をトリメチル化することにより、エピジェネティックに発現抑制をしている事を見出した。ANRILノックダウン実験が示す様に、ANRIL阻害剤はp15/p16の発現を誘導し、細胞増殖を抑制する効果を期待できる。よって、ANRILとPRC2の結合を阻害してp15/16の転写を誘導するANRIL阻害薬を創出すれば、癌抑制遺伝子誘導がもたらされ、新たなタイプの抗腫瘍剤が創出できると考えている。本年度は、ANRILとPRC2の構成成分であるSUZ12との結合を解析するRNA immunoprecipitation 法のセットアップと条件設定を行なった。詳細としては、WI38細胞の核抽出液から、SUZ12を抗SUZ12抗体を用いて免疫沈降する。沈降物にANRILとのexon 1と2を増幅するPCRプライマーを加え、RT-PCRを行い、SUZ12に結合しているANRILを検出する方法を確立した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究で、ANRILとPRC2の結合を阻害を解析するためのシステムとして、ANRILとPRC2の構成成分SUZ12の結合をRNA immunoprecipitation 法で確認でき、そのセットアップと条件設定を行なうことができたから。
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今後の研究の推進方策 |
RNA immunoprecipitation 法を多数の化合物サンプルをスクリーニングする系として、さらにbrush upする必要がある。
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次年度の研究費の使用計画 |
RNA immunoprecipitation 法を多数の化合物サンプルをスクリーニングする系として、さらにbrush upする。
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