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2013 年度 実績報告書

アレルギー疾患制御因子同定に関する萌芽的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24659151
研究機関徳島大学

研究代表者

岡崎 拓  徳島大学, 疾患プロテオゲノム研究センター, 教授 (00362468)

キーワードアレルギー / 免疫学 / ゲノム / モデル動物 / 免疫補助受容体
研究概要

国民の3分の1が何らかのアレルギー疾患に罹患していると言われているが、効果的な根治療法は無く、対症療法による治療が中心となっている。根治療法の開発には、疾患の発症メカニズムを理解することが必要であるが、アレルギー患者の免疫システムが、健常人ではほとんど反応しない抗原に対して過剰な免疫応答を示す原因はほとんど分かっていない。本研究では、アトピー性皮膚炎を自然発症するモデルマウスを用いて、アレルギー疾患発症における免疫抑制受容体の機能を解明するとともに、免疫抑制受容体と協調的にアレルギー疾患の発症を制御する遺伝子を同定し、アレルギー疾患の発症制御機構の全貌を解明することを目的とする。
我々はこれまでに、PD-1およびLAG-3という免疫抑制受容体が自己免疫に対する不適切な免疫応答を制御することにより、自己免疫疾患の発症を抑制していることを明らかとしてきた。本研究ではまず、自己免疫応答とアレルギー応答には類似点が多いことから、PD-1やLAG-3がアレルギーの制御にも関与していると推測し、これらの欠損マウスを、アトピー性皮膚炎モデルマウスであるNCマウスに戻し交配し、アトピー性皮膚炎の発症に与える影響を観察した。実験開始後早期に得られた複数のNC-PD-1欠損マウスがSPF環境下でも激しいアトピー性皮膚炎を発症したことから、マウスの数を増やすとともに戻し交配世代数を増やして解析したところ、野生型NCマウスおよびNC-PD-1欠損マウス共に、コロニー及び世代間でその発症頻度および程度が大きく異なり、PD-1欠損による有意な影響とは結論付けられなかった。LAG-3欠損マウスについても、皮膚炎を発症する個体が実験開始後早期には複数得られたが、コロニー及び世代間で症状が安定せず、LAG-3欠損による有意な影響とは結論付けられなかった。今後は、これらの以外の免疫抑制受容体について、検討する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] A rheostat for immune responses: the unique properties of PD-1 and their advantages for clinical application.2013

    • 著者名/発表者名
      Taku Okazaki, Shunsuke Chikuma, Yoshiko Iwai, Sidonia Fagarasan, Tasuku Honjo.
    • 雑誌名

      Nat. Immunol.

      巻: 14 ページ: 1212-1218

    • DOI

      10.1038/ni.2762

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 免疫抑制受容体分子標的(PD-1とその関連分子)2013

    • 著者名/発表者名
      岡崎 拓, 岡崎一美
    • 雑誌名

      炎症と免疫

      巻: 21 ページ: 189-194

  • [雑誌論文] 癌、自己免疫病とPD-12013

    • 著者名/発表者名
      岡崎一美, 岡崎 拓
    • 雑誌名

      医学のあゆみ

      巻: 245 ページ: 12353-12357

  • [学会発表] Regulation of autoimmunity by immuno-inhibitory receptors.

    • 著者名/発表者名
      Taku Okazaki
    • 学会等名
      The 3rd Bizan immunology symposium
    • 発表場所
      徳島大学(徳島県徳島市)
  • [学会発表] Molecular analyses of an inhibitory co-receptor, LAG-3.

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Sugiura, Il-mi Okazaki, Taku Okazaki
    • 学会等名
      The 3rd Bizan immunology symposium
    • 発表場所
      徳島大学(徳島県徳島市)
  • [学会発表] 免疫抑制受容体LAG-3によるT細胞活性化制御機構の解析

    • 著者名/発表者名
      杉浦大祐、岡崎一美、高橋涼香、梶原武雄、岡崎 拓
    • 学会等名
      第12回四国免疫フォーラム
    • 発表場所
      徳島文理大学(香川県さぬき市)

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公開日: 2015-05-28  

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