ヒト胃粘膜の修飾核酸とくに脂質過酸化物由来のexcyclic etheno DNA付加体のついて、胃癌の発症率の極めて高い中国の安徽省の手術検体と浜松の検体とでその量的な存在を検討結果では意外にも浜松の胃粘膜で量が多かった。さらにヒト胃粘膜中の小さな付加体である5'-hydroxymethyl deoxy cytidine (5-hmdC)をはじめとするcadC, fdCなどを定量的に測定し、5-hmdCの腫瘍部での減少、TET2発現との関連を見いだした。種々のヒト付加体の病理疫学的意義の初めての知見かと思われるが、胃癌の高い発症率の原因となる付加体についてさらなる検討が必要である。
|