無菌性炎症の惹起に関わる内因性リガンドとして、組織壊死・細胞死により遊離・放出される細胞外の熱ショック蛋白質HSPが樹状細胞を介して自然免疫を活性化し、無菌性炎症を惹起することが知られている。我々は樹状細胞表面上に発現していると予想されるHSP受容体の同定を行い、樹状細胞表面上のHsp90会合分子としてERO1-αを同定した。ERO1-αは元来小胞体に存在する酸化酵素であるが、樹状細胞の小胞体および細胞表面において低酸素環境や炎症に伴う細胞周囲環境ストレスによりその発現が増加することを明らかにした。さらにこの細胞表面のERO1-αは細胞外のHsp90と会合することを明らかにした。
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