コメにワクチン抗原を発現するシステムは常温長期保存が出来、したがって備蓄型経口ワクチンが開発可能である。インフルエンザウイルスのHA-1抗原に粘膜免疫モジュレーターであるコレラ毒素B鎖(CTB)を結合したワクチンを米に発現させたコメ型インフルエンザワクチンを作出した。作出したワクチンをマウスで皮下または経口免疫で全身系と粘膜面での免疫誘導効果を検討した。皮下免疫ではCTB及びHA特異的IgG抗体が誘導できた。しかし経口免疫ではCTB特異的全身系及び粘膜系抗体は誘導できたが、HA特異的抗体は誘導できなかった。今後、HA抗原での全身系免疫のあとで、 コメ型ワクチンを経口免疫する方法も検討する。
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