救急車内での心電図記録は心筋梗塞診断・早期治療に重要である。救急隊が心電図を記録時に、簡便に電極を貼れるように一度で貼れる電極を開発し、標準の記録と比較検討したところ、心筋梗塞の診断率は100%であった。地方医療圏では12誘導心電計を搭載していない救急車が大部分であるため、救急車現有のモニター心電図を救命士が携帯電話で写真撮影して救急医に送って判読したところ、心筋梗塞の早期治療が可能であった。大動脈瘤や重症外傷は、転院搬送時に画像や医療情報を共有できるサーバーの導入を行ったが、特に夜間は医師が患者を診察しながらパソコンで医療情報を扱えないため、病院情報保護と使用の簡便性の両立が必要であった。
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