研究課題/領域番号 |
24659236
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
吉川 文広 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (50313234)
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研究分担者 |
深山 治久 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (20189921)
河野 龍太郎 自治医科大学, 医学部, 教授 (90468330)
飯島 毅彦 昭和大学, 歯学部, 教授 (10193129)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | CRM / 全身管理 / トレーニングシステム / ヒューマンエラー / ヒューマン・ファクターズ / セルフマネージメント / チームマネージメント / トータルマネージメント |
研究概要 |
我々は、「航空安全教育を用いる全身管理トレーニングシステムの開発」を行うために、航空業界で行われているCrew Resource Management(CRM)と医療安全において、ノンテクニカルな教育が進んでいない歯科医療に着眼した。CRM は、安全で効率的な運航を達成するために、すべての利用可能なリソース(人的資源)、ハードウエアおよび情報を効率的に活用する訓練技法である。そこで、全日本空輸株式会社(ANA) 乗員訓練部 CRM 訓練チームの協力を得て、実際にトレーニング施設で運航乗務員とともに、2 泊 3 日で CRM を受訓し、感覚、思考、感情、願望、行為から学ぶSelf Management、クルーコーディネーションや具体的行動指針について学ぶTeam Management、ANA 独自のプロセスを用いて、問題解決を図るTotal Managementなどの最新のCRMを学び理解することができた。そして受訓後に、参加した医療関係者 5 名からアンケートを行ったところ、歯科の分野に応用が可能と答えた者が多かった。CRM は歯科医療に応用が可能であり、歯科医療の安全性を向上させる手段のひとつになり得ることが示唆され、研究を継続すべきと考えた。 また本年度は、米ボーイング社の視察や国際歯科学研究学会(IADR)などに出席し、最新の航空業界と歯科医療の貴重な情報も入手することができた。 今後、この体験を参考に、歯科医療関係者向けの Dental Staffers Resource Management(DSRM)プログラムの開発を試みる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、書籍やインターネットでしか知りえなかったCRMを実際に受訓したことで、最新のCRMを理解できたことや米ボーイング社の視察や国際歯科学研究学会(IADR)、国際障害者歯科学会(iADH)などに出席したことで、最新の航空業界と歯科業界における有意義な情報を入手することができた。 また、CRM受訓後に医療関係者に行ったアンケート調査で、CRMが歯科医療に応用できることを示唆した。一般にあまり知られていないCRMの内容とアンケート調査の結果を第32回日本歯科医学教育学会(札幌)で報告する予定である。一方、CRMを歯科医療に応用するためのプログラム、教材用ビデオの作製、テキストの作製、人材の育成などに多額の費用と時間を要することを知った。
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今後の研究の推進方策 |
今後、指導者向けのCRMセミナーを受訓するとともに、歯科医療用のCRMのプログラムおよび教材用ビデオやテキストを開発し、歯科医療関係者に歯科医療用のCRMセミナーを開催し、アンケート調査により、歯科医療用のCRMの有効性を明らかにする予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
指導者向けのCRMセミナー受訓費、ビデオ教材開発費、テキストの作製、データ解析用コンピューター、研究打ち合わせ会議費、英文校正、学会費、旅費などに使用予定である。なお、多額の費用を要するビデオ教材の開発は当初の研究計画に予定されておらず、本年度の使用計画を変更する可能性もある。
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