研究課題/領域番号 |
24659237
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
鈴木 利哉 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90216416)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 羞恥的医行為 |
研究概要 |
残念ながら、わが国の医学部の臨床実習、OSCEには羞恥的医行為を行わせるティーチングアソシエイト制度は全く導入されていない。そのために医学生は、医学教育モデル・コア・カリキュラムにあるようにプラスチック製のシミュレータを用いて羞恥的医行為を学んでいる。女性患者の内診、男性患者の前立腺触診がこれに該当する。グローバル化により、医学・医療に対して、日本人だけではなく、外国人も日本の医学・医療に水準以上のものを期待するようになっている。このような情勢の下、医学生が羞恥的医行為とはいえ、ヒトに対して内診や前立腺触診を行わないまま医学部を卒業させてもよいものか。なるほど産婦人科医、泌尿器科医をめざして研修をはじめるものはよいかもしれないが、他の進路を選んだ医師がヒトに対して一度も内診、直腸診を行わないまま、たとえば地域医療に現場に出て行ってよいものか。それではいけないのは当然である。このような観点から、すでに欧米で導入されている羞恥的医行為を行わせるティーチングアソシエイトをわが国に導入するため、本研究を行っている。平成25年度にティーチングアソシエイト制度が確立している米国を実地調査し、わが国へティーチングアソシエイトを導入する予定である。わが国民は非常に羞恥心が強いため、日本人ティーチングアソシエイトの育成には困難が伴うと考えられるので、平成25年度はまず米国人のティーチングアソシエイトの実地調査を行い、かれらかの女らとともに日本人ティーチングアソシエイトを養成する可能性を探りたいと考えている。平成24年度はティーチングアソシエイトを養成している米国のプログラムに関する情報をインターネットで精力的に収集した。この情報に基づいて平成25年度は米国で羞恥的医行為を行わせるティーチングアソシエイトの実地調査を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
米国においてティーチングアソシエイト制度を導入している米国の大学医学部に関する情報をインターネットで精力的に収集した。当初の計画では、平成24年度中に米国大学医学部を実地調査する予定であったが、やや遅れて、平成25年度に米国医学部を実地調査する。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度:ティーチングアソシエイト養成プログラムをもつ米国医学部を実地調査する。大学の指導教員、米国人ティーチングアソシエイトと日本人ティーチングアソシエイト導入について意見交換を行い、日本人ティーチングアソシエイトの導入の可能性について十分に検討する。 平成26年度:日本人ティーチングアソシエイトをわが国の臨床実習、OSCEに導入する。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度は米国医学部実地調査に備え情報収集を行ったため、使用額が0円にとどまり、80万円が平成25年度に繰り越しとなった。 平成25年度は、この80万円で米国医学部実地調査を行い、平成25年度の経費で米国人ティーチングアソシエイトを男女1名ずつ新潟に招聘し、日本人ティーチングアソシエイトの養成プログラムを実施する予定である。
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