| 研究課題/領域番号 |
24659237
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| 研究機関 | 新潟大学 |
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研究代表者 |
鈴木 利哉 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90216416)
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| 研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 羞恥的医行為 / ティーチングアソシエイト（TA) / 婦人科ティーチングアソシエイト（GTA) / 男性泌尿器科ティーチングアソシエイト（MUTA) / 医師国家試験OSCE / 米国医師国家試験 / カナダ医師国家試験 / バージニア大学医学部 |
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| 研究実績の概要 |
わが国の卒前医学教育では臨床スキル、コミュニケーション能力、態度評価が十分に行われていない。医師国家試験にOSCEを取り入れることについては、多くの医学部教員が賛同している。本研究では、医学生の臨床スキル評価、態度評価のすぐれたモデルとして「羞恥的医行為」をとりあげた。「羞恥的医行為」を患者さんに納得してもらって、適切に実施することができる能力を評価することは医学生の臨床スキル、コミュニケーション能力、態度を見るうえで大変よいモデルである。欧米でティーチングアソシエイト（TA）と呼ばれる、羞恥的医行為を、医学生に対して行わせてくれる模擬患者をわが国に導入することが可能であるか調査研究を行う。婦人科診察をさせてくれるGynecological Teaching Associate(GTA)と泌尿器科での前立腺診察をさせてくれるMale Urological Teaching Associate(MUTA)とに分けられる。わが国へのGTA導入の可能性を検討するために、平成26年度に欧州医学教育学会（AMEE)に参加し、最も熱心にGTAを導入している米国バージニア大学医学部の教員と打ち合わせを行った。平成27年度には、バージニア大学を訪問し、担当教員とGTAをわが国に導入することが可能であるか意見交換を行い、実施可能であれば、導入準備を進めたいと考えている。平成26年度にはカナダ国の医師国家試験OSCEを視察する機会を得て、カナダ国医師国家試験OSCEを視察した。医学部の卒業生は最初の知識を問う医師国家試験に合格した後、2年間研修を積んだ後で第2部Large scale OSCEを受験する。このカナダOSCEを見学したが、「羞恥的医行為」に関する評価を行っていなかった。以前に視察した米国の医師国家試験OSCEであるUSMLE Step2CSにおいても「羞恥的医行為」にかかわるOSCEは行われていなかった。平成27年度に1年間期間を延長して、卒前教育における「羞恥的医行為」導入についてより深い考察を進めてゆきたい。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
医学部学生（全学年）の教育に追われ、わが国に初めて導入された医学教育分野別認証評価トライアルの外部評価委員を務め、また、医師国家試験OSCEのトライアルとしての「日本語診療能力調査」の試験委員を担当したため、３年間にまとまった時間を確保することができなかった。そのため、米国バージニア大学医学部を直接訪問して意見交換および「羞恥的医行為」のためのティ-チングアソシエイト導入のための打ち合わせを行う機会が得られなかった。しかし、平成26年度に欧州医学教育学会（AMEE)でバージニア大学教員との打ち合わせを行うことができた。その議論内容をもとに、平成27年度は実際にバージニア大学を訪問して、教育担当者と意見交換と打ち合わせを行いたいと考えている。
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| 今後の研究の推進方策 |
わが国の医学生の臨床スキル、コミュニケーション能力と態度を評価するために、「羞恥的医行為」をさせてくれるティーチングアソシエイトを導入することは本当に必要であるのか、もし、必要であればその準備を推し進めてゆく。そのような研究推進方策で臨みたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
1年生から6年生までの医学部の学生教育、医学教育分野別認証評価トライアル外部評価委員、厚労省「日本語診療能力調査」委員の兼務により、「羞恥的医行為」の実施に必要な予定していた打ち合わせを、世界で最も熱心に実施している米国バージニア大学に実際に出張し、担当教員とともに意見交換と実施準備を行うことができなかった。そのため、次年度使用計画として、外国旅費、データ整理用事務補佐員の雇用、参考図書（書籍、雑誌）の購入、結果の発表のためのパンフレット印刷費を計画する。
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| 次年度使用額の使用計画 |
米国バージニア大学出張旅費、データ整理に必要な事務補佐員の雇用、参考図書（書籍、雑誌）の購入、結果の発表のためのパンフレット印刷費、パンフレットを全国の医学部教員に発送するための通信費を計画する。
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