研究課題/領域番号 |
24659254
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究 |
研究代表者 |
檜 顕成 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 病院, 助教 (90383257)
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研究分担者 |
初瀬 一夫 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 准教授 (40082284)
山本 順司 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 教授 (40342654)
長谷 和生 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 教授 (50511268)
谷水 長丸 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 准教授 (70197531)
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キーワード | リスクマネジメント |
研究概要 |
平成25年度は感知ガーゼの感知距離を伸ばす点に重点をおいた。実際に感知ガーゼを数種類作製したが、感知ガーゼ作製に当たっては着磁体(希土類及びフェライト)だけでなく、ステンレス線や銅線糸・銀線糸を含ませ、更に感知物質自体(希土類・フェライト・ステンレス線・銅線糸・銀線糸)の形態及びガーゼ内の配置変化による感知距離を比較・検討した。更にガーゼ感知デバイスは感知様式の異なる数種類の感知デバイスを使用して感知距離を比較検討した。 前年度の研究結果よりコーティングによる医療機器としての安全性はある程度確保できると判断し、平成25年度の改良点を感知距離を伸ばす点に絞ったが、コーティーング素材に関しては現状ではウレタンコーティーングのみの実験結果であり、今後コーティーング素材の変更またはコーティーングの必要性のない素材への変更を検討中である。 今回の感知距離測定結果では感知ガーゼや感知デバイス、感知物質自体の形態や配置次第で約30cmの距離を感知できることが判明した。結果的に昨年度までの結果と比較し感知距離を約3倍にまで伸ばすことが可能となった。今後も感知ガーゼと感知デバイスの改良により、感知距離を伸ばすことは可能と考えられるが、閉創前感知ガーゼシステムとして手術台と感知デバイスを一体化させシステムとして感知結果に偽陰性(false negative)、偽陽性(false positive)のないシステム構築を目標とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
感知距離を伸ばす点では目標を十分に達成できたと考えるが、次なる目標である、体内の①遺残ガーゼの画像化ができていない。来年度中に①遺残ガーゼの画像化を実現したい。画像化が実現すれば、最終段階として②ガーゼ感知の確実性の保証及び③システム全体の医療従事者の操作性の追求が必要となる。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は①遺残ガーゼの画像化、②ガーゼ感知の確実性の保証、システム全体の医療従事者の操作性、この3点に重点をおく。リスクマネジメントにおいて金属検出器は目覚ましい進歩をとげている。特に食料安全の分野(食品内への異物混入の確認)、衣料安全の分野(衣料での針の混入)は近年革新的に進歩しており、今後は本研究を中心に医療分野での体内の金属検出を確立したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度の研究目標であった遺残ガーゼの感知距離を伸ばす点では順調に研究が進み、当初の予定より研究費の削減ができた。一方体内遺残ガーゼ画像化に関する研究においては研究が予定通りに進まなかった為に次年度使用額が生じた。 最終年度は感知ガーゼの医療機器としての使用を想定した場合に重視すべきと考えられる、①遺残ガーゼの画像化、②ガーゼ感知の確実性の保証、③システム全体の医療従事者の操作性の追及に重点をおく。その実現に向け、種々の感知機器のレンタル及び購入、感知ガーゼの作製、画像化に関する機器のレンタル及び購入等に使用する。
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