申請者は、核内酸性タンパク質(MTI-II)は、炎症性転写因子NF-κBのコリプレッサーとして働き、強力な抗炎症作用を持つことを見いだした。MTI-IIを利用すれば、ステロイド薬と同じ作用機序で強力な抗炎症作用を持つが重篤な副作用を持たない新しい抗炎症剤が開発できる。そこで、MTI-IIを抗炎症剤として開発するために細胞内導入配列と融合させたMTI抗炎症剤を作製した。本研究の目的は、ステロイド薬の適応疾患(特にアレルギー性免疫疾患である花粉症や自己免疫疾患である関節リウマチ)でのMTI抗炎症剤の有効性を検証することである。
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