本研究では、白血病の診断のため、必ず施行される血液塗沫標本から芽球のみを抽出し、予後因子解析に必要な量のmRNA及びcDNAを採取する方法を確立した。TAM(ダウン症候群に合併した一過性骨髄増殖症)患者1症例の診断時の検体から、laser microdissection systemで解析可能な特殊フィルムをコーティングしたスライドグラスに血液標本を作製し、芽球のみを抽出し、cDNAからGATA1遺伝子変異が通常の骨髄液の解析時と同様に検出された。また、mRNA検体からGAPDHのバンドの同定及びCXCR4発現量の測定も定量PCR法にて可能であった。
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