研究課題
1.尿中バイオマーカーの選定および経時的な評価とパネル化各種腎障害モデル動物の尿サンプルを用いたエクソゾーム解析により、候補分子となってた腎構成細胞障害特異的でヒト尿サンプル測定に有用な尿中バイオマーカーを用いて、さまざまな腎疾患において比較解析を行った。また、特異的な抗体が入手できたものからELISAを用いた測定システム樹立を進めている。2.各種腎疾患患者の尿・腎組織サンプルのバンク化ならびにCKD治療の結果を用いた治療過程におけるバイオマーカーの測定・解析腎生検により、確定診断の得られた腎疾患患者尿サンプルのバンク化、ならびにその背景となる臨床データを匿名化・バンク化を行い、腎生検にて得られた病理組織学的な病期、重症度、活動性と、各マーカー候補分子の組織内での発現量との相関を解析した。病勢・治療内容・治療への反応性などを反映するマーカーの同定を進め、尿タンパク、尿潜血、腎機能、糸球体内圧上昇など、腎構成細胞障害を反映するマーカーの特定を行った。特に、糸球体上皮細胞であるpodocyte由来のpodocyte-derived signal transduction factors (PDSTFs)の発見により、腎機能低下を早期に予測する尿中マーカーを同定し、ヒト各種腎障害において、3年後の腎機能低下を予測しうることを統計学的に示すことができた。個々のCKD患者に適応可能な尿中バイオマーカーパネルの基盤を作成できた。
すべて 2013
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PLoS One
巻: 8(6) ページ: e66759
10.1371/journal.pone.0066759