神経因性疼痛は多くの人が抱えている深刻な問題であるが、その発症機序は不明な点が多く有効な治療法が少ない。神経因性疼痛発症モデルでは、神経特異的抑制転写因子REST (RE1-Silencing Transcription factor) の神経特異的アイソフォームREST4が増加していること、さらに選択的スプライシングに関与するnSR100の発現が高くなっているデータを得た。このREST4の発現により、疼痛発症と関係する遺伝子発現と疼痛発症の関連が示唆された。RESTに制御を受ける遺伝子発現(PACAP等)を詳細に調べることは、神経因性疼痛の新たな発症機序解明につながることが示唆された。
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