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2013 年度 実績報告書

thymidylate synthaseを標的とした「分子標的癌予防法」の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24659305
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

曽和 義広  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70315935)

キーワードthymidylate synthase / PI3K阻害剤 / PI3K/Akt経路 / MAPK経路
研究概要

大腸癌細胞HCT15において、thymidylate synthase (TS)の発現を低下させる化合物として、PI3K阻害剤であるLY294002を見出した。HCT15細胞はPIK3CAに活性型変異を有している細胞であり、その結果、PI3K/Akt経路が活性化されていることが知られている。したがって、PI3K阻害剤LY294002はこのPI3Kを阻害し、活性化Aktを抑制することで、PI3K/Akt経路を阻害する。活性化Aktによるp27の発現抑制機構が報告されていることから、Aktの活性化状態とp27の発現を検討したところ、LY294002により活性型であるリン酸化Aktが減少し、p27が誘導されていた。また、不活性化型であるリン酸化RBが減少していた。これは、LY294002によりPI3K/Akt経路が阻害され、その結果、p27発現が脱抑制されることで、RBの再活性化が生じていたことを示している。TSはRB活性化により発現抑制されることから、PI3K阻害剤によるTSの発現低下は、RBの再活性を介していると示唆される。
また前年度に用いたBRAF変異を有することでMAPK経路が活性化していることが知られている大腸癌細胞HT29を用いて、sulforaphaneを始めとする癌予防効果が報告されている食品成分を用いてのTS発現への影響を検討した。今回の検討ではTSの発現低下を示す成分は見出されなかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Novel MEK inhibitor trametinib and other retinoblastoma gene (RB)-reactivating agents enhance efficacy of 5-fluorouracil on human colon cancer cells.2013

    • 著者名/発表者名
      Motoki Watanabe, Yoshihiro Sowa, Mayumi Yogosawa, Toshiyuki Sakai
    • 雑誌名

      Cancer Sci.

      巻: 104 ページ: 687-693

    • DOI

      10.1111/cas.12139

    • 査読あり
  • [学会発表] 新規MEK阻害剤trametinibなどによるRB再活性化により大腸癌細胞株に対する5-FU感受性が増強される

    • 著者名/発表者名
      渡邉元樹、曽和義広、酒井敏行
    • 学会等名
      日本がん分子標的治療学会学術集会
    • 発表場所
      横浜
  • [学会発表] Novel MEK inhibitor trametinib and RB-reactivating agents enhance efficiency of 5-Fluorouracil on human colon cancer cells

    • 著者名/発表者名
      Motoki Watanabe, Yoshihiro Sowa, Toshiyuki Sakai
    • 学会等名
      日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      京都

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公開日: 2015-05-28  

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