研究課題/領域番号 |
24659315
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
寳澤 篤 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (00432302)
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研究分担者 |
成松 宏人 山形大学, 医学部, 准教授 (50524419)
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キーワード | 公衆衛生 / Propensity Score |
研究概要 |
健康診査(健診)受診により、異常を指摘されても治療を開始しない地域住民は多く、早期に健康行動を変えさせる必要性があると考えられる。しかし、健診受診後の健康行動が将来の疾病発症に及ぼす影響についての直接的なエビデンスはまだない。本研究では、健診で異常を指摘された翌年に治療を開始していたか否かが循環器疾患発症等に影響を与えているかどうかについて検討を行う。また、現在収集中のコホート研究対象者に対し、健診1年後の健康行動調査を実施し、健診で異常を指摘された翌年における健康行動が予後に与える影響について大規模に検証を可能とする体制作りを完了するとともに、受診後1年後の健康行動を規定する要因を心理社会的要因も含めて解明する。 上記の目的を達成するために、山形大学が収集中のコホート研究対象者(山形分子疫学コホート研究)に対し追跡調査を実施している。平成24年度は平成22-平成23年度ベースライン調査対象者、平成25年度は平成24年度ベースライン調査対象者が対象となっている。平成24年度、平成25年度に送付した追跡調査票は13,242名分であり、6,147名から回答を得ている。現在、ベースライン時に未治療高血圧、未治療糖尿病、未治療高脂血症を指摘されたもののうち、1年後にまで服薬を開始したものの割合の分析を開始している。 あわせて服薬開始者と服薬非開始者の特性を探索するための分析を開始している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り、追跡調査を完了した。データベースの構築も進み、データ解析を開始できており、おおむね順調に進捗していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
実施計画に基づき、健診結果の有効活用に影響を与える要因について分析を実施する。とりわけ心理的苦痛や周囲とのかかわりがどのように健診後の治療行動に影響を与えているかについて分析を行う。 この解析から健診後に異常値を放置する者の割合減少を目指した提言を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度予定していた調査票の電子データ化作業として計上していた費用を翌年度に繰り越す必要が生じたため。 次年度に本年度予定していた調査票の電子データ化作業を実施する。
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