研究課題
運動器障害予防のために設立された大規模住民コホート研究Research on Osteoarthritis/osteoporosis Against Disability(ROAD)において、本年度は漁村コホートにおいて3回目の調査を実施した。本研究では、調査時に同意の得られた参加者から、25(OH)D測定サンプル採取のための採血を行うとともに、骨粗鬆症、変形性関節症、筋肉減少症、骨折の判定に必要な骨密度検査、X線検査、筋量検査、握力測定を行った。漁村検診が平成25年度末までずれ込んだため、一部サンプルの測定は平成26年度にずれたが、平成26年度は予定通り第3回調査の山村、漁村両地域の参加者の25(OH)D結果をもとに、過去の調査における両地域の住民の25(OH)D測定結果とのデータリンケージを行い、25(OH)D値の変化についても検討し得た。現在までの研究では、一般住民の血清25(OH)Dの平均値(標準偏差)は23.3 (6.6)mg/mL (男性25.7 (6.5)ng/mL、女性22.0 (6.2)ng/mL)であること、年代間で明らかな差異が認められないこと、ビタミンD不足症の有病率は 81.3% (男性72.1%、女性 86.3%)と極めて高いことを明らかにした。さらに、血清ビタミンD低値は骨粗鬆症発生を予測しうるが、変形性関節症とは関連を認めないことを示した。また一般住民における血清25(OH)D値は3年間では全体として増加傾向にあり、その割合は7.6%/yrであることがわかった。
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