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2012 年度 実施状況報告書

骨折と循環器疾患予防における終末糖化産物の細胞外受容体の測定意義

研究課題

研究課題/領域番号 24659332
研究機関近畿大学

研究代表者

玉置 淳子  近畿大学, 医学部, 准教授 (90326356)

研究分担者 伊木 雅之  近畿大学, 医学部, 教授 (50184388)
佐藤 裕保  仁愛大学, 人間生活学部, 准教授 (10337115)
甲田 勝康  近畿大学, 医学部, 准教授 (60273182)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード成人保健 / 骨折 / 循環器疾患
研究概要

本年度は、藤原京スタディの対象者のうちベースライン調査を完遂した男性2012人を対象とし、藤原京スタディの部分研究として5年次追跡調査を実施し、1431人が受診した。(追跡率、71.1%)
終末糖化産物の細胞外受容体(esRAGE)の測定を、ベースライン時の凍結保存血清を用いて、B-Bridge esRAGE ELISA Kitを用いて行った。また、主要結果指標である症候的骨折の把握については、5年次追跡調査を受診した1431人については調査時の問診で把握し、未受診者153人については、2010年時に実施した骨折発生状況調査によって、情報収集し、計1584人から回答を得た。ベースライン時以降に発生した頭・手指・下腿を除いた部位の脆弱性骨折の発生は30人に認めた。副次的結果指標である頸動脈内膜中膜複合体厚については、専任の測定者2名が、超音波測定装置を用い、1421人について測定した。
既に測定済みのベースライン時の血清ペントシジン及びesRAGEと脆弱性骨折の関連を多重ロジスティック回帰分析で検討した結果、年齢、大腿骨頸部骨密度、1型糖尿病、血糖高値(空腹時血糖 ≥ 160 mg/dl 又はHbA1c(JDS) ≥ 8.0%)の影響と独立して、血清ペントシジン値が高い程骨折発生リスクが有意に上昇し(1標準偏差増加毎のオッズ比は、1.54)、また血清esRAGE値が高い程、骨折発生リスクが有意に低下(1標準偏差増加毎のオッズ比は、0.66)する可能性が示された。
5年次調査未受診者を対象とする骨折、循環器疾患発症に関する補完郵送調査は実施済みで平成24年度内に、今後アウトカムの情報を補完する。また、問診によって収集した回答から新規循環器疾患発症の把握を行い、循環器疾患発症に関する血清ペントシジン、esRAGEの影響評価を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

藤原京スタディの部分研究として5年次追跡調査を実施し、対象者であるベースライン時2012人中1431人が受診し、骨折の発生把握と心血管疾患発生関連情報を把握した。また、動脈硬化指標の測定を対象者2012人中1421人に実施した。また、5年次追跡調査の未受診者に対する骨折、循環器疾患発症に関する調査は、既に本年度内に終了した。よって、現在までの達成度はおおむね順調に進展していると言える。

今後の研究の推進方策

5年次追跡調査の未受診者調査を結果をもとに、データベースを構築する。平成25年度には当初の計画通り、胸腰椎のデジタル画像の椎体計測による椎体骨折発生の診断を行ない、様々な交絡要因の影響を調整して骨折、循環器疾患発症・動脈硬化に対するesRAGEの影響評価と機序の探索を行う。

次年度の研究費の使用計画

収支状況報告書の次年度使用額は、主として人件費・謝金および学術的成果発表の費用を計上している。

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公開日: 2014-07-24  

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