研究課題/領域番号 |
24659345
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
庄司 知隆 東北大学, 大学病院, 助教 (40360870)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 脳腸相関 / 消化管内臓知覚異常 / Diffuse Tensor Imaging / Connectome / 機能性胃腸症 |
研究概要 |
平成24年度は、先ず、加齢医学研究所のMRI設備の借用、調整およびバロスタット装置のセッティングについて検討し、同研究所より指摘された複数の解決すべき課題に対応した。1)実験に際して、高度な磁場における被験者側のより高い安全性を確認・保証する必要性を求められた。2)被験者が不測の傷害を被った場合の保証について対応を求められた。それぞれ、先行して文献情報を元にした保証を担保する資料を作成および被験者自身の保険の利用に同意することで解決する方向で調整した。次ぎに、脳機能科学の専門家に意見を得て、本課題をさらに病態生理機能を形態学的に説明する研究にブラッシュアップできる可能性が指摘された。すなわち、脳MRIの撮像データからDiffuse Tensor Imaging(DTI)作成して脳内白質のConnectome(脳各部位のコネクション)解析を本研究課題に加えることとした。これにより、消化管内臓知覚異常(Gastrointestinal visceral abnormal sensitivity)を病態とする機能性胃腸症(Functional dyspepsia)と健常者とは異なる脳白質構造が消化管内臓知覚異常と関連することを示す(脳腸相関(brain-gut interaction))ことができ、より科学的エビデンスの高い結果を得ることができる。そのため、MRI撮像および消化管知覚検査の測定プロトコールを調整する必要性があり、脳機能画像およびMRI画像の専門家へのコンサルト、文献による情報収集し、プロトコールを早急に再構築中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
MRI環境下での安全性の確認、被験者障害補償の調整、バロスタット装置の調整、および研究課題のブラッシュアップ再構築を行っているため、当初予定していたスケジュールよりも数ヶ月遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、MRI撮像および消化管知覚検査の測定プロトコールを早急に再構築し、施設利用申請を行い、被験者を用いたパイロット実験を開始する。被験者の招集人数により当初のスケジュールに追いつくことが可能である。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額は、当初計画していた解析コンピュータ、解析ソフト(Matlab)、消耗品の購入ならびに研究協力費の支払いを次年度に延期することによって生じたものであり、延期したこれらに必要な経費として平成25年度請求額と合わせて使用する予定である。
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