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2012 年度 実施状況報告書

慢性肝疾患の予防、治療法の確立を目指した新規鉄排出トランスポーターの探索

研究課題

研究課題/領域番号 24659358
研究機関筑波大学

研究代表者

溝上 裕士  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70268556)

研究分担者 蕨 栄治  筑波大学, 医学医療系, 講師 (70396612)
正田 純一  筑波大学, 医学医療系, 教授 (90241827)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード鉄代謝 / トランスポーター
研究概要

様々な慢性肝疾患において、「鉄」の沈着が認められる。過剰な鉄は酸化ストレスを惹起するため、このような状態の肝組織からは鉄を排出させることが望ましい。過剰な鉄の蓄積を防ぐために、多重の鉄代謝制御機構が存在することが知られているが、驚くべきことに、鉄の「排出」に関わる因子としてはFPN1と呼ばれるトランスポーターただ1つしか同定されていない。これに対し申請者らは、酸化ストレス防御に中心的な役割を果たす転写因子Nrf2に関する研究から、Nrf2により発現制御されるFPN1以外のトランスポーターが、鉄排出に関与しているという知見を見出した。そこで本研究では、申請者がこれまでに得た網羅的なNrf2制御遺伝子データベースを利用することにより、新規鉄排出トランスポーターを探索することを目的とする。
今年度は、野生型、Nrf2欠損マウス肝臓組織のmRNAを用いて、マイクロアレイ解析を行い、そのデータから、鉄代謝に関連する遺伝子を抽出、さらにその発現がNrf2に制御されていると思われる遺伝子の抽出を行なった。その結果、SLC40A1、HFE、FECH 、CYBRD1、ISCU、SLC25A37、TFRC、がNrf2欠損マウスで1.5倍以上野生型と比して変動しており、肝におけるの鉄蓄積の原因となる遺伝子として抽出された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

肝臓における鉄代謝を理解する目的で、鉄の蓄積を認めるNrf2遺伝子欠損マウスを用いてマイクロアレイにより網羅的な遺伝子発現解析を行ない、蓄積の原因を探った。その結果、候補となる遺伝子が数個見出され、計画は予定通り順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

計画通り、候補遺伝子の鉄代謝における機能を培養細胞を用いて解析し、肝臓における鉄蓄積との関係を明らかにして行く。

次年度の研究費の使用計画

物品費(試薬消耗品)、その他(動物飼育費)に用いる。

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公開日: 2014-07-24  

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