研究課題
肺アミロイドーシスの診断は結核や肺癌などの他の結節影との鑑別が難しく、死後剖検にて明らかになることが多い。そこで生前に肺アミロイドーシスの診断をつけるべく、アルツハイマー病診断に近年盛んに利用されているアミロイド蛋白に結合する蛍光PETプローブを用い、肺に沈着したアミロイドをin vivoで描出することを試みた。前年度までの研究でただ単に経気道的にアミロイドを投与するよりも、ブレオマイシン(BLM)にて肺に炎症線維化を惹起した状態でアミロイドを投与した方がアミロイドの定着率がよいことがわっていたので、In vivo肺アミロイドーシスモデルマウスとしてはBLM plus Aβ1-40を投与したマウス、コントロールマウスとしてはBLM plus potassium phosphate buffer(PBS)を投与したマウスを用いた。肺アミロイドーシスモデルマウスとコントロールマウス両者に対しTHK265(1mg/kg)を尾静脈から投与し、パラフィン切片にて免疫染色および尾静脈からのTHK265の染色との一致の確認を行った。組織切片・細胞の接着力を向上させたMASコートスライドガラスを用い、乾燥をスライド乾燥伸展器で行い、模擬染色作業で剥離することなく顕微鏡下で組織を確認できた。この過程で蛍光染色技術の確認のためリンパ脈管染色を行い形態観察を行った。次に肺アミロイドーシスモデルマウスとコントロールマウス両者における近赤外線イメージングイメージングをし、Ex vivoの評価を試みた。Clairvivo OPT plusを使い,蛍光ラベル化されたTHK265プローブを生体内の肺に沈着したアミロイドに集積させ,プローブの動態を体外から空間的・時間的にモニタリングできた。肺アミロイドーシス患者1名に大学に来てもらい本研究の趣旨について説明を行った。内容を理解していただいたものの、仙台にてPET撮影を行うまでの同意には至らなかった。
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J Pathol.
巻: 235 ページ: 632-645
10.1002/path.4473
薬局
巻: 66 ページ: 37-41