研究課題/領域番号 |
24659403
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
北 賢二 金沢大学, がん進展制御研究所, 助手 (80625252)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 肺がん / 脳転移 |
研究概要 |
マウスの内頚動脈よりヒト肺がん細胞株を接種することは技術的にに難しい為、頭蓋骨にマイクロドリルで穴をあけ、頭蓋内(脳実質)にマイクロシリンジを用い、2μl(200000cells)の細胞懸濁液を直接移植し、生着させるというところから始めた。 ヒト肺がん細胞株は、多臓器転移することがわかっているSBC-5を用いた。SBC-5にEGFP及びLuciferase遺伝子を導入し(SBC-5EGFP-Luc)、蛍光及び発光により、視覚でのマウスへの生着の可否を確認できるようにした。 ヒト肺がん細胞株SBC-5EGFP-Lucとヌードマウスを用いた系において、ヒト細胞の排除に重要なNK細胞を除去したのち、腫瘍形成をIn vivoイメージングシステム「IVIS」を用い確認した。ヌードマウスは5匹使用し、上記の方法で頭蓋内にSBC-5EGFP-Lucを移植した後、移植後15日目に発光を撮影した。また、腫瘍部分を発光させる為に、ルシフェラーゼを腹腔内投与するが、発光強度のばらつきを少なくするため、投与してから20分後にそれぞれ撮影を開始した。すべてのヌードマウスにおいて頭蓋内に発光を認められ、ヌードマウスへの生着を確認した。また、SBC-5EGFP-Luc移植後21日目に撮影し、移植後15日目と比べ、発光強度が増大していることも確認した。さらに、移植後21日目に一部のマウスの脳を取り出し撮影し、発光を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マウスの内頚動脈にヒト肺がん細胞株を移植することは技術的に難しく、頭蓋内に直接移植するという方法を用いたため。また、マウスを生かしたまま撮影できるIn vivoイメージングシステム「IVIS」を活用するために、細胞にEGFP及びLuciferase遺伝子を導入したため達成度がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、他のヒト肺がん細胞株を用い同様に、SCID及びヌードマウスの頭蓋内に生着することを確認する。また、ヒト肺がん細胞株をマウスの心腔内に接種し、脳転移形成を評価し、脳転移能の高い細胞群を同定する。 同定された高脳転移細胞をMICと考え、MICとがん幹細胞とを比較しながらそれぞれの表面抗原、分化抗原、増殖能、運動能、遊走能、内皮への接着能、浸潤能、血管新生因子産生能、抗がん剤感受性等を検討する。これで差が見つからない場合はマイクロアレイやプロテオミクスによる網羅的解析を行う。これらの解析によりMICががん幹細胞と異なる細胞集団であるか否かを検証する。さらに、MIC特異的に発現している治療標的分子を同定する。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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