研究概要 |
胎仔肺の器官培養を行った。 実験に使用するマウスは,EGFR遺伝子変異導入マウスのオスと野生型C57BL/6マウスのメスを交配させ,妊娠確認後,胎齢14日時点で妊娠マウスを腹腔内麻酔ののち頸椎脱臼にて安楽死させ,帝王切開により胎仔を摘出する。胎仔肺のみを摘出して6穴のディッシュに培地を1.5ml入れその上にフィルターカップを置いて器官培養を開始し,以後胎仔肺の観察を行う。胎仔のgenotypeについては胎仔頭部の組織を用いてDNA抽出を行い,EGFR遺伝子変異を有する個体かどうかをPCRにて確認する。胎仔肺に肺癌組織が認められた場合には,その一部を用いて培地にEGFR-TKIを添加し,腫瘍増殖が抑制できるかどうかを肉眼的に確認する。またEGF, FGF, HGF, PlGF, VEGFなどの増殖因子をそれぞれ培地に添加し,EGFR-TKIの感受性の変化についてMTTアッセイ法やWestern Blotting法や免疫染色などを用いて検討する。細気管支肺胞管結合部に蛍光免染を行いBASCsの存在を確認することも検討している。
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