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2013 年度 実施状況報告書

肺癌増殖における炎症反応の関与と新たなマーカー・治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24659407
研究機関鹿児島大学

研究代表者

水野 圭子  鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (50531414)

研究分担者 井上 博雅  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30264039)
キーワード肺癌 / microRNA / IL-13
研究概要

本研究では、肺の気腫化や線維化の病態と密接に関連するサイトカインIL-13を中心とした免疫炎症反応が、肺癌の発生、転移・浸潤に関わっているのではないかという発想を証明することを目的としている。
昨年度までの研究に引き続き、IL-13 KOマウス、IL-13 経気道投与マウスから肺を採取し、RNAを抽出してマイクロアレイで各種microRNAの発現を解析した。また発現の変化がみられたmiRNAに関しては、realtime PCRで定量を行った。さらにマウス線維芽細胞(MEF)/マウス培養気道上皮細胞(TGMBE)/肺胞上皮細胞をそれぞれIL-13で刺激し、miRNAの発現を解析した。同様にヒト肺由来の線維芽細胞/気道上皮細胞/肺胞上皮細胞/血管内皮細胞を培養し、IL-13で刺激後のmiRNAを解析した。
今年度はIL-13で処理したマウス/ヒト肺構築細胞の培養上清を濃縮後、癌細胞株に投与し、その癌増殖効果の確認に時間を費やしている。この過程では安定した結果が得られず、再検を繰り返している。また肺癌細胞株をIL-13 KOマウス、IL-13経気道投与マウス、IL-18高発現マウス(肺でIL-13が高発現することを確認済)、コントロールマウスの各々に投与し、腫瘍の増殖・転移への効果を検討した。再現性の確認が必要であるが、IL-13高発現マウスでは癌増殖効果が認められる可能性がある。腫瘍が増殖した肺は今後miRNAの発現を検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当該年度で研究は終了予定であったが、IL-13 KOマウス、IL-13経気道投与マウス、IL-18肺高発現マウスなどの各種マウスの安定して準備ができず、研究の進行が遅れている。また昨年度からの癌増殖に影響すると思われるmiRNA候補の決定に難渋したことも遅延の原因である。また本研究は前ステップの実験の結果次第で次の工程が決定するため、初期段階の遅れがかなり影響している。

今後の研究の推進方策

遅延している研究を推進する。IL-13 KOマウス、IL-13経気道投与マウス、IL-18肺高発現マルスなどの実験動物の供給を安定させ、肺癌細胞の移植を繰り返し確認する。その上でmicroRNAの発現の変化を解析する予定であるが、これも繰り返しの解析が必要と考える。最終的にはIL-13の癌増殖に関与するmicroRNAを明らかにする。
本研究の過程において、癌増殖に関与すると思われるmicroRNA候補の決定が肝要であり、必要に応じて再度の候補の検討が必要と考える。

次年度の研究費の使用計画

研究の進行の遅延により、実験動物や物品の購入が遅れたため。
実験動物や検査キットの購入に用いる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] microRNA-206 function as a tumor suppressor via targeting MET in lung squamous cell carcinoma2014

    • 著者名/発表者名
      Hiroko Mataki, Naohiko Seki, Takeshi Chiyomaru, Hideki Enokida, Keiko Mizuno, Masayuki Nakagawa, Hiromasa Inoue
    • 学会等名
      日本癌学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      20140925-20140927

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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